eGFX Breakaway Box 550 eGPUでMacBook Proのグラフィックスを強化
MacBook Pro 13インチ 2018年モデルに4Kディスプレイを接続して使用していましたが、非力なIntel Iris Plus Graphicsではかなりの力不足を感じるので、Thunderbolt 3のeGPUを導入しました。そのレビューを簡単にいたします。
今回導入したのはSonnet eGFX Breakaway Box 550で、グラフィックスカードは別売りとなるモデルです。
http://www.sonnettech.com/jp/product/egfx-breakaway-box.html
※eGFXシリーズでは350Wモデルが一番安価ですが、Macbook Pro 13インチ 2018年モデルとは互換性が無いということで550Wモデルを購入しました。
グラフィックスカードは手元にあったMSI Radeon RX 470 ARMOR 4G OCを使用しました。
基本的にMacでサポートしているGPUはAMD Radeonシリーズのみとなります。
Sonnetのサポート情報では、Mac OS対応GPUとして
Radeon RX 470/570, RX 480/580
Radeon Pro WX 7100/9100
Radeon RX Vega 56/64
などが挙げられています。GPUによって必要となるeGPUボックスの電源容量も変わるので要チェックです。
http://www.sonnettech.com/support/downloads/manuals/macos_egpu_info.pdf
セットアップ
外箱が大きい!という第一印象ですが、中身の本体もかなり大きいです。
内部は電源、Thunderbolt 3 – PCI Expressブリッジ、12cmファンとシンプルな構成です。
裏は電源コネクタとThunderbolt 3コネクタのみです。
取り付けは、PCI Expressスロットにグラフィックスカードを挿して電源ケーブルを接続するだけです。
Thunderbolt 3ケーブルでMacを接続し、電源を入れるだけで認識されて使える状態となります。
認識されると、メニューバーにGPUのアイコンが表示され、GPU接続解除のメニューが選択できるようになります。取り外しの際はGPU接続解除を先におこないます。(少し時間がかかるので面倒です…。)
GPU使用率を表示するには、Macのアクティビティモニタを起動し、Commad + 4 でウインドウが開きます。
eGPU導入前では、4KディスプレイでLaunchpadを表示するときですらカクカクとフレームレートの低下がわかりましたが、eGPU導入でそのようなことは無くなりました。
Thunderbolt 3 デイジーチェーン接続
Macbook ProのDockとしてBelkin Thunderbolt 3 Express Dock HDを使用していますが、eGPUのデイジーチェーン接続も問題なく使用できました。下記のような構成で使用しています。
[MacBook Pro] –<Thunderbolt 3>– [Belkin Dock] –<Thunderbolt 3>– [eGPU] –<Display Port>– [ディスプレイ]
アプリごとのeGPU使用優先の設定
PhotoshopのようなアプリはGPUアクセラレーションに対応していますが、eGPUを接続しただけでは自動的にeGPUを使用しない場合があります。
下記の手順でeGPU優先使用の設定を行うことができます。
eGPUを使用したいアプリを
右クリック→情報を見る
で情報を開き、
「外部GPUを優先」
にチェックを入れてアプリを再起動します。
出典 : https://support.apple.com/ja-jp/HT208544
私の環境では、eGPUを接続した状態でもPhotoshopはデフォルトでIntel Iris Plus Graphicsを使用するため、eGPUを優先使用するようにこの設定を行いました。
Photoshopの場合は
環境設定→パフォーマンス
でGPUの設定を確認できます.
消費電力
RX470を挿した状態の消費電力はおおよそ次の通りです。
ワットチェッカーを用いて測定しました。
ディスプレイスリープ状態 30W
ディスプレイON状態 アイドル 40W
Geekbench実行 100W
ホコリ対策
ホコリ対策として、吸気口に換気扇用のフィルタを簡易的に磁石で取り付けてみました。
フィルタもネオジム磁石も100均で買ったものです。
正面から見て右側の12cmファンは排気ファンなので、吸気口となる左側面、前面、(電源)にフィルタを貼り付けています。
※フィルタによって冷却効率が落ちる可能性がありますので、熱暴走等が起こらないことをよく確認の上、自己責任でご使用ください。